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大内版(おおうちばん)

山口本とも。室町時代,守護大名大内氏領内で出版された刊本。大内氏は,中国の明および朝鮮との貿易などを行って経済的繁栄を誇り,その城下山口には京都の文化人が多く集まり,文運が栄えた。1410年(応永17)大内盛見(もりみ)刊行の「蔵乗法数(ほっすう)」が現存最古のもの。93年(明応2)に虎関師錬(こかんしれん)の韻書「聚分韻略(しゅうぶんいんりゃく)」,99年に杉武道が「論語集解(しっかい)」を刊行。1539年(天文8)には大内義隆が天文版「聚分韻略」を出版したが,狭義の大内版はこれをさす場合もある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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