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大内家壁書(おおうちけかべがき)

「大内氏掟書」とも。中国地方の守護大名大内氏の家法。条文・条数は伝本によりかなり異なり,体系的な法典として発布されたものではなく,個別に出された法令・命令を,のちに国政上の基準資料の収集を主目的として編纂したものとみられる。諸本では最も古いかたちを伝えるとされる前田本系に収められた法令の発布年代は1439年(永享11)から95年(明応4)に及ぶ。おそらく95年をそれほど下らない時期に編纂されたと推測される。他の諸本には,追補のかたちをとったもののほか,独立に編纂されたと思われるものもある。法令の内容は,家中の儀礼的規定・軍役関係・寺社保護令などが主で,年貢など経済関係のものは比較的少ない。「中世法制史料集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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