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王陽明(おうようめい)

生没 1472.9.30~1528.11.29 中国明代の哲学者・政治家。名は守仁,字は伯安。陽明は号。浙江(せっこう)省余姚(よよう)の出身。官は南京兵部尚書・兼都察院左都御史にいたる。文臣としては明代を通じて武功第一と称され,江西福建の賊乱,宸濠(しんごう)の反乱(寧王による皇位争奪の挙兵),広西瑶(ヤオ)族の乱などを平定。はじめ朱子学を修めたが,宦官(かんがん)劉瑾(りゅうきん)に反対して流された貴州省竜場山中で,南宋の陸象山の心即理説をうけ,これを根本原理とし,知行合一・万物一体・致良知を主張する陽明学を確立。陽明学は客観的哲学である朱子学とは対照的に主観的哲学の色彩がこく,朱子学と並ぶ儒学の2大潮流の一つとなった。弟子との問答・書状を収録した「伝習録」がある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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