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淡海三船(おうみのみふね)

生没 722~785.7.17 名を御船とも。奈良後期の文人。天智天皇の皇子大友皇子の曾孫。父は葛野(かどの)王の子池辺王。751年(天平勝宝3)淡海真人(まひと)を賜姓。卒伝に「性識聡敏にして群書を渉覧しもっとも筆札を好む」とみえ,大学頭・文章博士(もんじょうはかせ)として石上宅嗣(いそのかみのやかつぐ)と並ぶ文人の首と称された。しかし756年(天平勝宝8)朝廷を誹謗したとして大伴古慈斐(こしび)とともに禁固された。恵美押勝(えみのおしかつ)の乱で勢多橋を焼いてその一党を防ぎ,その功によって東山道巡察使に任じられたが,苛政のため767年(神護景雲元)解任。若い頃,元開という僧名を得たこともあり,外典・漢詩にもすぐれ,「続日本紀」「唐大和上東征伝」を撰した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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