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往生(おうじょう)

この世の命が終わって,ほかの世界に生まれること。とくに浄土思想の発展・流行によって,この穢土(えど)を離れ浄土に往き生まれることをいう。その場合の往生浄土は,輪廻(りんね)をこえて仏の世界にいたる意味をもっている。多種の浄土が説かれ,往生思想もそれにより多様で,おもなものに兜率天(とそつてん)往生・西方(極楽)往生などがあった。しかし,阿弥陀信仰の盛行により,往生とは極楽往生のこととみなされるようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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