乱妨とも。実力行使をともなった不当な掠奪・権利侵害のこと。とくに中世に,訴状・陳状(ちんじょう)などの訴訟文書で広く用いられた。中世社会で「不当な」というのは,対立する一方当事者側が相手方の行為を非難する主観的な言い分であることが多く,「濫妨」行為主体の側からは「正当な」権利にもとづく行為であると主張されることが少なくない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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