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蓮華文(れんげもん)

蓮の花を意匠化した文様。古代エジプトのロータス文に起源が求められる。とくに炎暑のインドでは涼しい水辺と水中に咲く蓮は理想の境地を象徴し,それが煩悩から解脱して涅槃(ねはん)の境地に至るのと合致するとして,仏教文化とともに発達した。紀元前2世紀のサーンチーのストゥーパの石製欄楯(らんじゅん)の装飾にすでに用いられている。日本には仏教とともに伝来し,飛鳥時代以降寺院の軒丸瓦,仏像の台座・光背,仏具などに広く表され,仏教の代表的な装飾文様となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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