例(れい)
令文(りょうぶん)の不備を補ったり,令文の解釈を明確化するために出された施行細則,ないしそれらを集めた法典。式に類似する。大宝律令の施行にともない,令師(りょうのし)とよばれる明法家(みょうぼうか)の発した施行細則を整理した「八十一例」のほか,「六十一例」「弾例」「式部省例」「治部省例」「刑部省例」「囚獄司例」,和気清麻呂が撰したという「民部省例」などが知られる。体裁や内容はさまざまだが,令文と同様「凡(およそ)」の字を冠する完成形のものもある。多くは「弘仁式」にうけつがれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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