1. 用語
  2. 日本史 -り-
  3. 令集解(りょうのしゅうげ)

令集解(りょうのしゅうげ)

養老令の私撰注釈書。「令義解(りょうのぎげ)」をはじめ古来の令注釈書を集成したもの。もと50巻と伝えるが,現存するのは35巻(うち3巻は本来のものではない)。「本朝書籍目録」によれば明法博士惟宗直本(これむねのなおもと)の撰。引用されている格式(きゃくしき)が弘仁のものなので貞観年間(859~877)前半以前の成立か。「令義解」の施行により令文解釈は一定したが,これにより多くの学説がうずもれることを恐れた直本が集大成したといわれている。引用されているおもな注釈書には,「古記」「令釈」「跡記」「穴記」「讃記」「物記」「伴記」などがあり,唯一の大宝令注釈書である「古記」は重要である。「国史大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう