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柳子新論(りゅうししんろん)

江戸中期の政治経済論。1巻。山県大弐(やまがただいに)著。1759年(宝暦9)成立。正名以下13編。尊王斥覇(そんのうせきは)の立場に立つ山崎闇斎学派と,尚農卑商論・礼楽制度論の立場から現実の社会矛盾と為政者の責任倫理を強調した荻生徂徠(おぎゅうそらい)の思想とを結びつけた,幕藩制解体期の政治批判書。神武以来の天皇家と藤原氏による政治を中国古代の理想世に劣らぬものと讃え,保元・平治の乱以後の武家政治を批判,また君主を安天下の責任主体として機能的に把握した結果,放伐(ほうばつ)を肯定している点が特徴的である。「岩波文庫」「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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