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琉球貿易(りゅうきゅうぼうえき)

14~19世紀,三山・琉球王国と中国・朝鮮・日本・東南アジア諸国との貿易。根拠地は那覇。明とは皇帝から冊封(さくほう)をうけて朝貢貿易を行った。1372年に中山王,ついで南山王,北山王の三山が入貢し,琉球王国統一後も中山王の名で入貢。高麗とは89年,李氏朝鮮とは92年以降貿易を行っている。日本とは1414年(応永21)以後,室町幕府と交渉をもち,兵庫・堺の商人と貿易し,応仁・文明の乱後も堺の商船が琉球との間を往来。博多・対馬・薩摩とも貿易が続いた。東南アジア諸国からは,胡椒(こしょう)・蘇木(そぼく)・象牙などを輸入し,明・朝鮮・日本への輸出品とした。明へは琉球産の馬・硫黄(いおう)や,日本製の刀剣・武具・扇子も輸出。16世紀,ポルトガル商人の活動により東南アジア貿易は衰退。1609年(慶長14)薩摩国島津氏の琉球侵攻後も,明・清との朝貢貿易は継続。東南アジア産の品目にかわって紅銅・黒漆竜画螺鈿(らでん)が進貢品となり,琉球産の海産物や焼酎(泡盛(あわもり))のほか,北海産の昆布が大量に輸出された。銀で中国産の生糸・絹織物・薬種を購入し,島津氏を通じて日本市場に流した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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