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立正安国論(りっしょうあんこくろん)

日蓮著。1260年(文応元)宿屋左衛門入道を介して前執権北条時頼に提出した建白書。「開目鈔」「観心本尊鈔」とならぶ日蓮の三大部の一つ。旅客と主人の問答9番よりなる。あいつぐ天変地異は,「法華経」の正法にそむき念仏の邪法に帰依するためで,もし念仏の邪法を禁じなければ自界反逆と他国侵略がかならずおこるとして,「法華経」に帰依するよう勧め,立正安国の理想をのべた。時頼に提出したものは伝わらないが,69年(文永6)の日蓮真筆本(国宝)が千葉県市川市の中山法華経寺に現存するほか,直弟たちによる写本がある。「日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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