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履中天皇(りちゅうてんのう)

記紀系譜上の第17代天皇。5世紀前半頃の在位という。大兄去来穂別(おおえのいざほわけ)天皇と称する。仁徳天皇の第一子。母は皇后磐之媛(いわのひめ)。即位前,羽田矢代宿禰(はたのやしろのすくね)の女(葦田宿禰の女ともいう)黒媛(くろひめ)をめぐり同母弟の瑞歯別(みずはわけ)(反正天皇)に同母弟の住吉仲(すみのえのなかつ)皇子を殺させた。磐余稚桜(いわれのわかさくら)宮(現,奈良県桜井市池之内付近)を営み,黒媛との間に市辺押磐(いちのべのおしは)皇子らをもうけた。「宋書」倭国伝の讃(さん)にあてる説がある。百舌鳥耳原南(もずのみみはらのみなみ)陵に葬られたとされ,大阪府堺市の石津丘古墳があてられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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