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三閉伊一揆(さんへいいっき)

1847・53年(弘化4・嘉永6)陸奥国盛岡藩領の三閉伊地方(野田・宮古・大槌通)に発生した百姓一揆。天保期以降に強められた流通課役や御用金徴収などに反対したもの。弘化の一揆は小本(おもと)の弥五兵衛を頭取に,1万人余で重臣南部弥六郎の知行地遠野町へ強訴。藩は要求をおおむね認め一揆は解散したが,約束は履行されず嘉永一揆が再発。田野畑村の太助や栗林村の命助らを頭取とする1万5000人余の一揆は,前藩主の復帰か閉伊郡の仙台藩領ないし幕領化を要求して仙台藩領唐丹(とうに)村へ逃散した。この要求は実現しなかったが,そのほかの約50条の要求を認めさせ,処罰なしの証文をとり,一揆側の勝利に終わった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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