散位(さんに)
「さんい」とも。律令制下,位階だけをもち官職についていない者のこと。職事官(しきじかん)や雑任の退職した者が中心だが,位子などの労を重ねて叙位される者,献物などの臨時の叙位による者もある。散位寮がその名帳・朝集にあたり,内外・文武の別がある。五位以上は散位寮に長上し,六位以下の在京者は散位寮,京外は国府に分番して考課をうけるが,繁忙な官司に随時配属されることもある。のちに定員が定められ,定員外の者は続労銭(しょくろうせん)を納めて考課をうけた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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