三国史記(さんごくしき)
高麗の宰相金富軾(きんふしょく)が仁宗の命をうけて,1145年に新羅(しらぎ)・高句麗・百済(くだら)の歴史を紀伝体で編纂した現存最古の朝鮮の正史。50巻。高麗の初期には高句麗を中心とする「旧三国史」とよぶ史書があったが,政治的立場から金富軾は新羅史中心に改編したとされる。固有の史料のほか,中国史書から朝鮮関係記事を多く借用しており,慎重な史料批判が必要。現存最古の刊本は1512年版だが,一部分ながら高麗末期の刊本も伝存。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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