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猿回し(さるまわし)

猿曳(さるひき)・猿飼・猿舞・猿太夫・マシ使いとも。日吉山王(ひえさんのう)の神使い,馬の厄病除けなど,猿に対する信仰を背景として,新春をことほぐ祝福芸・祈祷芸の一つ。中世初頭すでに大衆に受容されていたことは「石山寺縁起」「融通念仏縁起」からも知られる。のち大道芸・門付(かどづけ)芸ともなった。近世には各地に猿回しの集団があったが,江戸では穢多頭弾左衛門の支配に属し,猿飼とよばれていた。江戸の猿飼たちは近世後期以降は見世物興行にも進出。明治期以後は衰退したが,最近では山口県周防の猿回しや,日光で保存集団が結成された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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