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佐渡国(さどのくに)

北陸道の国。現在は新潟県にある日本海上の島。「延喜式」の等級は中国。当初は雑太(さわた)郡のみであったが,721年(養老5)同郡から賀茂・羽茂(うも)2郡がわかれて3郡となった。743年(天平15)越後国に合併,752年(天平勝宝4)再び独立。国府・国分寺は雑太郡(現,佐渡市国分寺)におかれた。「和名抄」所載田数は3960町余。「延喜式」の調庸は布で,中男作物に布・鰒(あわび)がある。流刑の地として知られ,722年(養老6)穂積老(ほづみのおゆ)が配流されたのを初見とし,順徳上皇・日蓮・世阿弥らが流された。鎌倉時代の守護は大仏(おさらぎ)氏,室町時代には足利・斯波(しば)氏らであったが,実質的には守護代本間氏が支配した。1589年(天正17)上杉景勝が領有,1600年(慶長5)徳川氏直轄地に編入され幕領となり,幕末に至る。平安後期から砂金の産地として知られ,戦国期以降,相川鉱山など金・銀山が開発された。1868年(明治元)佐渡県,71年相川県となり,76年新潟県に合併。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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