座主(ざす)
大寺の寺務を統轄する僧職。824年(天長元)(822年とも)義真(ぎしん)が延暦寺内で天台座主とよばれたのが初見だが,公的には854年(斉衡元)円仁(えんにん)が勅によって延暦寺座主に任じられたのが初例。以後超昇寺・貞観(じょうがん)寺・嘉祥寺・金剛峰寺・醍醐寺・大伝法院などにおかれた。本来は学徳の抜きんでた上首の意味であり,就任者の資格要件には広汎で優れた学徳が要求されていたが,その後しだいに権門出身者が独占するようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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