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鎖国論(さこくろん)

江戸後期,蘭学者志筑(しづき)忠雄が訳述した政策論。上下2巻。1801年(享和元)成稿。長崎出島商館医師ケンペルの「日本誌」付録第6章を翻訳・補説したもので,鎖国という語の初見とされる。同書のなかで,ケンペルは,現状のもとでは幕府の政策を是としており,志筑も鎖国是認論に立っている。幕末まで写本で流布し,多くの識者に読まれたが,50年(嘉永3)黒沢翁満(おきなまろ)の「異人恐怖伝」の書名で刊行された。「日本文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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