柵(さく)

(1)「き」とも。城柵とも。7世紀以降律令政府が東北の蝦夷を治めるために築いた行政施設。柵や築地で囲まれ,櫓(やぐら)を要所に備えるなど一定の防御機能をもった。新潟県渟足(ぬたり)柵・宮城県多賀城・岩手県胆沢(いさわ)城など21の柵が知られる。(2)11世紀後半に安倍氏・清原氏など東北地方の豪族が築いた城郭。発掘された秋田県横手市の大鳥井柵は,幅6mの堀と高さ1.3mの土塁を巡らした本格的な城郭であった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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