坂戸座(さかどざ)
大和猿楽の一つ。坂戸は奈良県平群(へぐり)町近辺。法隆寺所属の猿楽として鎌倉時代から同寺の六月会(みなづきえ)に参勤する一方,円満井(えんまんい)座・結崎(ゆうざき)座・外山(とび)座とともに興福寺薪(たきぎ)猿楽・春日若宮祭・多武峰(とうのみね)八講猿楽にも参勤。長い間金剛座の古名とされていたが,「翁」を演じる組織の翁座としての坂戸座から能芸を主とする能座の金剛座が派生した。金剛座の名は南北朝期~室町初期に座の棟梁となった金剛権守(ごんのかみ)に由来するか。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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