西都原古墳群(さいとばるこふんぐん)
宮崎県西都市の西都原台地上にある古墳前~後期の大古墳群。311基からなる。1912~17年(大正元~6)に宮崎県が主催し,東大・京大・宮内省・帝室博物館が30基を発掘。日本の近代的な古墳研究の第一歩として学史的にも重要な古墳群。前方後円墳32基,方墳1基,円墳278基のほか,地下式横穴墓10基,横穴墓12基がある。古墳の大部分は台地縁辺に並ぶが,台地内部に相接して古墳中期の男狭穂(おさほ)塚と女狭穂(めさほ)塚がある(ともに陵墓参考地)。男狭穂塚は円丘部径132m,全長148mの造出しつき円墳。女狭穂塚は墳長176mの前方後円墳で,九州最大の規模。直径37mの鬼の窟(おにのいわや)古墳は外堤と二重の周堀をめぐらす円墳で,唯一の横穴式石室をもつ。国特別史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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