明恵高弁(みょうえこうべん)が1212年(建暦2)に著した念仏批判の書。明恵は法然の人格を尊敬していたが,その没後に刊行された「選択(せんちゃく)本願念仏集」を読み,邪見に満ちていると激しい批判を展開した。内容は,菩提心を失する過失,聖道門をもって群賊にたとえる過失の2項目からなる。のち「摧邪輪荘厳記」を著して「摧邪輪」を補った。「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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