西行(さいぎょう)
生没 1118~90.2.16 平安末期の歌人。俗名佐藤義清(のりきよ)(憲清とも)。康清の子。母は源清経の女。武門の家に生まれ,鳥羽院の北面の武士として仕え,和歌・蹴鞠(けまり)などに活躍した。1140年(保延6)23歳で出家。その後,仏道と和歌に励み,高野山や伊勢国に住する一方で,奥州・四国などを旅した。「詞花集」に1首,「千載集」に18首入集したが,死後成立した「新古今集」には最多の94首が選ばれ,歌人としての名声が高まった。家集「山家(さんか)集」「西行上人集」「聞書(ききがき)集」「残集」。「山家心中(さんかしんちゅう)集」「御裳濯河歌合(みもすそがわうたあわせ)」「宮河歌合」は自撰の秀歌集。旅する歌僧として伝説化され,その和歌とともに後代の文学に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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