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川柳(せんりゅう)

雑俳の一種。柄井(からい)川柳が評点した前句付(まえくづけ)「川柳点」の略称。前句付の題(前句)を省略し,付句を独立させたもの。俳諧の発句同様五七五の詩型をもつが,切字や季題などに束縛されず,自由な表現と内容の滑稽さ,風刺性,奇警さを特徴とする。川柳の前身である前句付の最盛期は宝暦~天明年間(1751~89)で,点者も川柳・露丸・机鳥(きちょう)ら二十数名に及び,「万句合」が盛んに刊行され,そのうちの川柳点の佳句が「誹風柳多留(やなぎだる)」「誹風柳多留拾遺」として出版され,川柳の規範となった。化政期以後は内容・句調とも低俗化し,幕末から明治初年に衰微期を迎えるが,明治30年代後半には民衆詩として復活・新生した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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