千字文(せんじもん)
重複しない合計1000字からなる四言古詩。識字ならびに習字のテキスト。「梁書」によると,武帝が周興嗣(しゅうこうし)に命じて王羲之(おうぎし)の筆跡から字を選び,成文させたらしい。唐以降テキストとして普及していった。日本には東大寺献物帳に真草千字文の記載があり,その現物とされる真跡本も現存する。奈良時代の木簡にも書写の断簡がある。成立当時その臨書にかかわった能書家として智永の名が伝えられ,以後歴代書家の作品が種々の書体で残されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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