征西将軍(せいせいしょうぐん)
西国の反乱平定のため天皇が節刀(せっとう)を与え派遣した将軍。720年(養老4)の征隼人持節大将軍大伴旅人(たびと)は征西将軍とよばれ,941年(天慶4)5月藤原純友の乱に際し藤原忠文(ただふみ)を征西大将軍に任命した。しかし一般には南北朝期に,九州の宮方勢力の結集のために設置された征西府の長官として後醍醐天皇が派遣した懐良(かねよし)親王をいう。菊池氏ら南朝勢力に推戴され,一時期幕府勢を駆逐し,大宰府を拠点に九州を制圧した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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