政事要略(せいじようりゃく)
平安時代の法制書。もと130巻あったらしいが,25巻が現存。明法博士の惟宗允亮(これむねのただすけ)の著。1008~10年(寛弘5~7)頃の編集と考えられている。内容は官吏の執務上の便に供するため,年中行事・公務要事・交替雑事・糾弾雑事・至要雑事・国郡雑事・臨時雑事などの編目にわけて,制度事例を掲げる。律令格式(きゃくしき)など和漢の書を引用し,さらに自分の意見や先人の説などを記す。現存しない書物の逸文も多く貴重である。「国史大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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