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人民戦線事件(じんみんせんせんじけん)

1937~38年(昭和12~13)の社会民主主義者に対する治安維持法による弾圧事件。34年以降のヨーロッパでの人民戦線運動は,36年のスペイン,フランスの統一戦線政府成立で国際的注目をひいた。日本でも労働組合・無産政党統一運動が進展,とくに左派社会民主主義の全評・労農無産協議会(日本無産党)が熱心であったが,統一運動は右派系の反対で挫折した。両組織の関係者は日中戦争開始後戦争協力体制に転換を図ったが,12月に417人が検挙され,組織は解散を命ぜられた(第1次)。翌年2月大内兵衛(ひょうえ)ら労農派教授11人,佐々木更三(こうぞう)ら24人も検挙された(第2次,教授グループ事件)。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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