真政大意(しんせいたいい)
明治前期の啓蒙的な政治理論書。上下2冊。加藤弘之(ひろゆき)著。1870年(明治3)7月刊。前著「立憲政体略」をうけ,政府は国民の権利を守るために作られたものであり,国民は政府に生命・権利・私有が保護される権利をもつと説くなど,天賦人権説による立憲政体のあり方を論じた。共産主義・社会主義などの新思想も紹介している。その内容は自由民権運動に大きな影響を与えた。81年に「国体新論」とともにみずから絶版にした。「明治文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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