新勝寺(しんしょうじ)
千葉県成田市成田にある真言宗智山派の別格大本山。成田山と号す。通称は成田不動とも。寺伝によれば,940年(天慶3)に平将門の乱を鎮めるため,京都遍照寺の寛朝(かんちょう)が神護寺護摩堂の本尊である不動明王像を奉じて下総に下向し,祈祷を行ったことに始まる。元禄年間に寺基を現在地に移転し,佐倉藩主や桂昌院の庇護を得て大いに栄えた。1703年(元禄16)から幕末まで通算11回を数えた江戸出開帳や,歌舞伎役者市川団十郎が屋号を成田屋として「不動尊霊験記」を上演したことなどで成田不動信仰が広まり,江戸庶民の成田詣が盛んになった。本尊の木造不動明王像および二童子像は鎌倉後期の作で重文。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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