人種的差別撤廃問題(じんしゅてきさべつてっぱいもんだい)
第1次大戦のパリ講和会議で,日本代表が国際連盟規約へ人種的差別待遇の撤廃条項の挿入を試みた問題。アメリカなどでの日本人移民排斥運動やウィルソンの14カ条提案を背景に,国際連盟創設との関連で日本政府内にこの問題が浮上し,1919年(大正8)4月の連盟規約委員会に規約前文に挿入することを提案したが,英・仏などの反対で実現せず,代わりに山東省のドイツ利権の継承,南洋群島の委任統治の2要求を貫徹させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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