神獣鏡(しんじゅうきょう)
半肉彫表現の神仙像や霊獣を主文とする鏡。中国の漢代後半~六朝初期に盛行。日本では古墳から出土する数が最も多い。神仙像には東王父(とうおうふ)・西王母(さいおうぼ)・伯牙(はくが)弾琴像・五帝・天皇・黄帝,獣には竜・虎などがある。これらの図像構成や鏡縁の違いによって対置式神獣鏡・環状乳神獣鏡・同向式神獣鏡・階段式神獣鏡・三角縁神獣鏡などに分類される。山梨県鳥居原古墳出土の赤烏元年(238)鏡,大阪府和泉黄金塚古墳や島根県神原(かんばら)神社古墳出土の景初3年(239)鏡,群馬県蟹沢古墳出土の正始元年(240)鏡など,中国の紀年銘をもつものも多い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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