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織機(しょっき)

機(はた)とも。織物を生産する道具・機械。弥生時代の原始的な弥生機(無機台機)に始まり,5世紀頃には居坐機(いざりばた)・高機(たかばた)・空引機(そらびきばた)が出現したという。空引機は綾錦などの紋織組織を作る鳥居形の空引装置を高機の上部にくみこんだもので,織り手と空引工で製織された。室町時代頃までには繻子(しゅす)織が伝わるなど,近世以前の技術は大部分が中国からもたらされた。明治期になると欧米からの技術導入が進められ,飛杼(とびひ)のバッタン機や紋織のジャカード機が普及した。一部では,片手で織れる豊田式木製人力織機や,足の操作だけの足踏織機が用いられた。明治後期から動力化が進み,大正末期には,豊田式自動織機が発明された。現在では,スルザー,エアージェットなどの革新的な無杼織機が用いられている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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