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職人歌合(しょくにんうたあわせ)

歌合の一種。各種の職人に仮託して歌を詠み,それを歌合の形式に番(つが)えたもの。職人の風俗を描いた絵をともなうものが多い。1214年(建保2)の序文をもつ,月・恋2題12番の「東北院職人歌合」をはじめ,これにならって催されたとする,月・恋2題12番の「鶴岡放生会(ほうじょうえ)職人歌合」,鍛冶から心太売(ところてんうり)まで142人の職人に仮託して,月・恋2題で衆議判の形式をとる「七十一番職人歌合」などがある。各職業の特性を反映した狂歌風なものが多いが,和歌の風情を保つよう詠まれている。全体に歌合より職人の風俗生態を映すことに主眼があり,のちの狂歌合に影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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