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昭和維新(しょうわいしん)

昭和前期の国家主義運動グループらの掲げた理念・スローガン。明治末期には時代の閉塞感を打破する理念として第二維新の語が,大正期には大正維新の語が用いられていたが,昭和期には天皇を中心とする一君万民の政治体制を実現する急進的な変革を意味することが多くなった。中国ナショナリズムに直面した外交への危機意識,政党政治の腐敗への反発,世界恐慌下の農村窮乏などを背景に,元老・重臣・政党指導者・財閥などを,天皇と国民の間を妨げる障害物とみなして,その打倒をめざした。2・26事件に至る青年将校の運動をはじめ,国家改造運動のなかで多用されたが,2・26事件後はあまり用いられなくなった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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