聖徳太子像(しょうとくたいしぞう)
聖徳太子像として最も著名なものは法隆寺伝来の御物(ぎょぶつ)本(奈良時代)だが,本来太子像として描かれたものかどうか定かでない。平安後期には太子信仰の高揚にともない,童子形で香炉をとる像(いわゆる孝養像)や成人姿で持笏(じしゃく)する像(いわゆる摂政(せっしょう)像)などの形式が成立し,また鎌倉時代にはいり太子2歳時のいわゆる南無仏太子像が現れた。これらの形式の太子像は以後,とくに真言律宗や浄土真宗を中心に数多く造られた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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