樵談治要(しょうだんちよう)
一条兼良(かねよし)が室町幕府9代将軍足利義尚(よしひさ)の求めに応じ,1480年(文明12)7月に奉じた政道書。本書述作のきっかけは「文明一統記」と同様,義尚が政治の要諦や心構えを学識の深い兼良に尋ねたことに答えたもの。諸国の守護には廉直な人物を選任すること,訴訟を扱う奉行人や側近者を選択すること,足軽の停止,簾中(れんちゅう)政治など8カ条からなる。当時の政治・社会の実情や貴族の世相観がうかがえる。「群書類従」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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