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正蔵率分(しょうぞうりつぶん)

朝廷が行う重要な行事経費を確保するため,諸国に調庸・中男作物(ちゅうなんさくもつ)・交易雑物などの10分の1を正蔵率分所に別納させる制度。952年(天暦6)に始まり,10世紀末または11世紀初頭に納入額が調庸などの10分の2に引き上げられた。正蔵率分の納入は太政官の監督下にあり,受領功過定(ずりょうこうかさだめ)でも納入が審査されたため,10~11世紀には納入状況は良好であった。率分切下文(きりくだしぶみ)で随時徴収することも行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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