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荘園整理(しょうえんせいり)

荘園の停止や制限を行う施策。9世紀後半をすぎると荘園の設立が社会問題となり,10世紀初頭以降,政府が主体になって,新立荘園の停止を目的とした官符や新制あるいは起請として,全国を対象にいわゆる荘園整理令(全国令)がいくどかだされた。このうち902年(延喜2),1045年(寛徳2),69年(延久元),1156年(保元元)ないし57年のものなどが,その後の荘園整理においても整理対象を決定するうえでの目安とされた。このほかに,国司らが国内支配を行うに際しての権威づけに,諸国申請雑事や「国司初任例状官符」によって一国のみを対象としたものも知られるが,全国令にもとづくもの以外は,どの程度まで実施されたか疑わしい。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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