昭和戦前期,元老の後継首班奏薦決定に関与した首相経験者・枢密院議長。一般には内大臣・宮内大臣など宮中勢力をも包含した意味で使っていた。5・15事件後,西園寺公望(きんもち)が斎藤実(まこと)を奏薦する際に首相経験者などから意見を聴取したことに端を発し,重臣の範囲が問題とされた。政府部内では「内閣総理大臣タル前官ノ礼遇ヲ賜リタル者及枢密院議長」を重臣とするとの見解が,1933年(昭和8)に成立していた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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