秀才(しゅうさい)
律令制下の最高の任官試験。「大事之要略」を問う方略策(ほうりゃくのさく)という論文を2題課し,その文章と内容によって上上・上中・上下・中上第(以上及第)・不第に評定した。上上・上中第合格者は正八位上・下に叙されて出仕を許され,上下・中上第合格者は式部留省(りゅうしょう)となり,考満叙位ののちに出仕が認められた。802年(延暦21)には上下・中上第はそれぞれ大初位上・下に叙されるように改められた。平安時代に入ると,文章得業生(もんじょうとくごうしょう)と秀才試の関係が密接になるとともに,文章得業生が秀才と別称されるようになり,試験の名称としては「方略(之)試」「方略之策」が用いられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう