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シーメンス事件(シーメンスじけん)

1914年(大正3)に発覚した,艦船購入をめぐる日本海軍の汚職事件。14年1月の外電でドイツのシーメンス会社が発注者の日本海軍将校にリベートを贈ったことが明らかになり,これを衆議院予算委員会で立憲同志会の島田三郎が追及。海軍や第1次山本内閣への批判で世論は沸騰し,議事堂が群衆に包囲される事態となった。取調べが進むと事件はさらに広がり,3月にはイギリスのビッカース商会日本代理店の三井物産の重役が,軍艦建造受注のために日本海軍高官に贈賄した疑いで検挙され,翌日貴族院は海軍予算の大削減を可決。予算案は同月23日不成立となり,翌24日山本内閣は総辞職した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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