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諡号(しごう)

「おくりな」のこと。死後その事績を顕彰する意味をこめて天皇などに贈られた尊号で,国風諡号と漢風諡号がある。国風諡号は,安閑~聖武と光仁~平城,淳和・仁明の各天皇に贈られて以後絶える。このうち継体天皇以前は後世の創作か実名であろう。また三后でも,藤原宮子・高野新笠(にいがさ)・藤原乙牟漏(おとむろ)に贈られた。漢風諡号は神武~桓武の歴代(神功皇后を含む)と仁明・文徳・光孝の各天皇に贈られて以後はほとんど絶え,それとほぼ同時に嵯峨天皇から院号でよばれるようになる。ただし,この間の聖武・孝謙・称徳は生前の尊号で(転用),弘文・淳仁は明治の追諡である。またそれ以降にも特例として安徳と仲恭および光格・仁孝・孝明の各天皇に贈られている。さらに高官の臣下,僧侶に対しても,藤原良房・最澄を初例として諡号が贈られた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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