自検断(じけんだん)
地下(じげ)検断とも。中世後期,荘園村落・惣村がみずからの定めた掟に背く者に対しムラ自身の実力で制裁を加える行為。対象はムラ内部の規律違反者や近隣村落との紛争の実力による解決など。年齢階梯制をとる西日本の村落では,村落指導部である乙名(おとな)に対する若衆(わかしゅ)が村の武力となり実施する。鎌倉後期~戦国期に盛んで,荘園領主の検断権は検断得分の没収物の取得権に縮小した。近世村落では村八分などの非実力的な方法で抑圧された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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