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私擬憲法(しぎけんぽう)

明治前期に民間でつくられた憲法の私案の総称。政府関係者が個人的に作成したものも含む。1873年(明治6)頃から政府関係者によってつくられはじめ,79年以降には各地の民権派有志による立憲政治の学習会が開かれ,私擬憲法が盛んにつくられた。現在50編近く発見されているが,81年のものが最も多い。いずれも立憲君主制を定め,国民の権利・自由を認めている。イギリス流議会主義をとるもの(交詢社(こうじゅんしゃ)憲法案),三権分立のもとで国民の権利・自由を大幅に認めたもの(植木枝盛(えもり)の日本国国憲案,立志社の日本憲法見込案),ドイツ流君権主義を定めたもの(山田顕義(あきよし)の憲法草案)などがある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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