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地方凡例録(じかたはんれいろく)

江戸後期の地方書。寛政年間に上野国高崎藩郡奉行を勤めた大石久敬(ひさたか)著。1791年(寛政3)藩主の命により,94年8月6日までに11巻分を書きあげ献本したが,病気のため当初予定の16巻のうち3分の1が未完のまま,11月26日に跋文を書いて提出し完了とした。現在わかるかぎりで本書には筆写流布本・東条本・大倉本の3系統があり,内容・構成ともに同一ではない。「日本経済叢書」「日本経済大典」では大倉本,大石慎三郎校訂「地方凡例録」(近藤出版社刊)では東条本を採用。地方実務の手引書として最も完備されたもので,明治初期の地租改正など実務上で活用された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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