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側用人(そばようにん)

江戸幕府の職名。1681年(天和元)に5代将軍徳川綱吉が館林藩主のときの家老だった牧野成貞を側衆から登用したのが起源とされる。将軍の命を老中に伝え,老中からの上申を将軍に伝達するのを職分としたが,将軍の相談役でもあった。原則として大名を任じ,老中と同格の従四位下侍従に叙任される者も多く,老中に準じる待遇を与えられた。必ずしも常置された役職ではなく,複数の就任者がいた時期もあった。5代将軍綱吉から7代将軍家継のときの柳沢吉保や間部詮房(まなべあきふさ)は,老中をこえるほどの強大な権威をもったが,正規の老中職につけなかった。1772年(安永元)田沼意次(おきつぐ)のときはじめて正規の老中に昇進する道がひらけた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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