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即位(そくい)

皇嗣が皇位につくこと。またそのための儀式をさすこともある。本来は践祚(せんそ)と同義で,神祇令は中臣(なかとみ)氏が天神の寿詞(あまつかみのよごと)を奏上し,忌部(いんべ)氏が神璽(しんじ)の鏡と剣を奉呈すると規定している。しかし,8世紀頃には践祚と即位が分離しはじめ,桓武天皇の没時以来,剣璽渡御(けんじとぎょ)を内容とする践祚の儀が行われたのち,同年もしくは翌年に新天皇が高御座(たかみくら)に登っての即位の儀が行われるかたちが一般化し,それぞれ別の儀式を形成するようになった。以後このかたちが引き継がれたが,1947年(昭和22)制定の現皇室典範では,没後ただちに即位すべきことが規定され,践祚の語は用いられていない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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